「 対人支援の専門性を追求する 」
2022年度は年間を通しての研修テーマを「対人支援の専門性を追求する」としました。障害のある方々が、かけがえのない人生をその人らしく生きることができるよう、私たちは自らの持ち場で日々悪戦苦闘しながら働いています。現場では障害についての知識や支援に関する技術、自らの事業所が依って立つ法律や障害福祉関係の制度理解、よりよい地域を創造していく動きへの関与、重層的な問題を解決する力などが求められています。そのような多様な力が蓄積され活用されることで私たちの仕事が成り立っているわけです。
上記のことを踏まえつつ、私たちの専門性とはどのようなことを言うのか、改めて問い直してみたいと思います。特に、業務の中核をなす対人支援の専門性とは何か、何をもって私たちは障害者支援の専門職といえるのかということについて、年間の研修を通して参加者のみなさまと一緒に考えていきたいと思います。
コロナ禍の状況はこれからも続き、私たちはwithコロナ・postコロナに沿ったあり方を模索することになります。環境問題や世界情勢を含め、視界不良、不安定な状況が生まれており、これまでのあり方や関係性が問い直されることもあると思われます。心ある先達が当事者の福祉を手探りで追い求めてきた時代とはまた異なった厳しい状況が生じています。このような中で、私たちは様々な分野とも学びあいながら、支援の本質的な意味や価値を共有していきたいと願っています。
さて、ふりかえれば都通研が始まったのは1993年。どこからも援助を受けず、独立した団体として今日まで継続することができました。これは会員施設のみなさまや研修に参加された方々の励まし、そして講師の方々のお力添えのおかげと深く感謝申し上げます。来年度(2023年度)には30周年の記念事業を予定しております。新たな一歩を踏み出すことができますよう努力してまいりたいと思います。
2022年度も当会の研修への積極的なご参加をどうぞよろしくお願い申し上げます。