支援を楽しもう!!
~ 取り組みたくなる個別支援計画!楽しめる支援!伝えます! ~
会場 国立オリンピック記念青少年総合センター センター棟 4F 401研修室
申込締切 2025年1月22 日(水)
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支援を楽しもう!!
~ 取り組みたくなる個別支援計画!楽しめる支援!伝えます! ~
重症心身障害児者の意思表出支援(パート2)実践編
~利用者の持てる力を最大限に発揮できるように~
日 時 2024年11月8日(金)10:00〜16:30
会 場 国立オリンピック記念青少年総合センター センター棟402研修室
講 師 下川 和洋 氏 (NPO法人地域ケアさぽーと研究所理事)
内 容 ・基調講演
・グループによる課題研究
・ICT機器の活用体験
・事例発表
・グループワーク
・総括
定 員 80名(定員に達したところで締め切らせていただきます)
申 込 ホームページ「第4回研修会申込フォーム」よりお申込みください
参加費 都通研会員 3000円/非会員 5000円/ご家族 3000円
※開催要項
※申込フォーム
★参加者アンケートにご協力ください★
こちらからご回答いただけます ⇒ 第4回アンケート
テーマ「自閉症支援の基本:ポジティブ行動支援
~ご本人の生活を豊かにする視点から行動上の問題を再考する~」
日 時 2024年10月4日(金)10:00〜16:30 *受付 9:00~
会 場 国立オリンピック記念青少年総合センター センター棟401研修室
内 容 ●講義 「自閉症支援の基本:ポジティブ行動支援
~ご本人の生活を豊かにする視点から行動上の問題を再考する~」
講師 横浜国立大学 教育学部学校教員養成課程(特別支援教育)
准教授 神山 努 氏
●座談会:グループワークへの導入〜午前の講義をふりかえって〜
神山 努 氏 × 企画担当運営委員
●大意見交換会
今回は56名のご参加をいただき、昨年に続き、横浜国立大学の神山努先生を講師に1日研修を行いました。 自閉スペクトラム障害や重い知的障害によって意思疎通やコミュニケーションに困難をもつ利用者は、ご本人のおかれている状況(コンサートに行きたい・買い物に行きたいなどの要求、日中活動が負担大きいので休みたい、会いたい人がいる等々)をうまくことばで表現できず、それらのつよい訴えが行動上の問題としてあらわれることがしばしばあります。 午前の講義のなかで神山先生がくりかえし強調されたのは、①ご本人がそこまでしていったい何をつよく訴えようとしているのかを知ろうとすることの大切さ、➁環境調整や機能的アセスメントによってご本人たちの強い要求・希望を実現していくのが支援の目的であること、③そうした取り組みの結果として激しい行動を起こさなくても理解してもらえる人間関係や安心できる居場所になる、ということでした。午後は初めての実験的試みでしたが、参加者全員による意見交換会を実施しました。いくつかのテーマ(「支援環境」や「意思決定支援」)も用意しながら、さまざまな話題があがり、神山先生のお人柄がにじみ出た質疑応答や参加者同士の支え合いもみられ、今回の研修の大切なテーマを全体で共有できたように思います。意見交換の進行についてはいくつか課題もあり、いただいたご意見も次回の企画に活かしてまいります。 (担当:齋藤 乾吾)
テーマ「重症心身障害児者の意思表出支援
~利用者が生き生きできる支援とは~」
日時:2023年11月18日(土)10:00〜16:45
会場:国立オリンピック記念青少年総合センター
センター棟401研修室
講師:下川 和洋 先生 NPO法人地域ケアさぽーと研究所 理事
内容:*講義「コミュニケーション支援 基礎編
~障害のある方の困難に関する理解~」
*コミュニケーションツール機器の紹介
*通所施設における日中活動の実践紹介
「コミュニケーション支援 実践編
~日中活動におけるICT機器等の活用~」
*グループ討議 ほか
11月18日(土)今年度の第4回研修会をオリンピックセンターで行いました。
例年第4回研修会は,重症心身障害児者の支援をテーマに行っていますが,ここ数年はコロナ感染予防のため、リモートでの研修でしたので,久しぶりの下川先生との対面研修が実現できました。
午前中の講義ではベテランの方には基本に立ち戻り、また新人の方には重い障害のある方の支援の基本を学んでほしいという思いをこめ、様々な障害のある方々がどのような状況にあって,私たち支援者のアプローチをどのように受け止めているのか、障害に応じた基本的な配慮など盛りだくさんの内容を実技を交えて学ぶことができました。
○聴覚過敏に対する配慮
○言語以外で気持ちを伝えるには
○視認性の配慮 見やすさ 光の配慮 色の配慮
○パーソナルスペースとは
○安心できる触れ方とは
○介助するときのかけ声、合図 安定した介助とは
○50音行列スキャンや透明文字盤でのコミュニケーションの難しさを体験 など。
2人組になって体験することで、より深く理解できたと思います。
さらには、ICTを利用した支援方法のお話のあと、ICT機器を扱う業者さんから今ある機器の紹介があり、昼休みの時間を利用して実際に体験する機会も設けました。利用者さんの持てる機能を最大限に利用し、障害の特性や個々の能力に応じた機器の数々に,皆さんは興味津々でした。
午後は、下川先生が実際に行っている支援の実際とアプリ導入時の配慮をお話しいただき、今すぐ使えるアプリもご紹介いただきました。
様々なアプリの活用方法から,実際に使ってみることもでき、時間があっという間に過ぎていきました。
午後の後半はグループ討議を行いました
① 自施設での重症心身障害児者の支援の実践報告
② 今回の講義を聴いて,今後の支援で取り組んでいきたいこと
の2点についてグループで話し合っていただきました
それぞれの発表の中で、「他の施設での取り組みを聴いてとても参考になった」「重い障害のある方の支援について、改めて考える機会を得ることができた」など有意義な意見が多かったです。
重症心身障害児者の皆さんは、車椅子からの移乗、体位交換、排泄や食事の介助などが生活の多くの時間を占めてしまうため、私たちはそれで利用者支援をしたつもりになっていませんか?利用者の気持ちに寄り添い、利用者の持てる力と能力を最大限に引き出せる感性を持つ支援者になるため、私たち支援者の役割の重要性を改めて学ぶことができた研修会でした。
(追伸)お忙しい中、機器を持ち込み実演していただいたライフハックの伊藤さんに心から感謝いたします。 (担当 佐藤真澄)
東社協知的発達障害部会の通所施設分科会と都通研との令和4年度第2回合同学習会
「医療的ケアの現状と課題」を開催いたします。
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■講師:社会福祉法人いずみ あゆみの家成人部
管理者 亀井 雄一朗 氏
■日時:令和4年12月17日(土)14:00~16:00
■会場:飯田橋セントラルプラザ12階 東社協会議室
■定員:50名
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▼詳細はこちら(*開催通知がダウンロードされます)
(※ダウンロード有効期限:2022/12/04(日) 21:35)
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▼お申し込みはこちら【申込期限:12月2日(金)】
今回は、「日中活動における障害者総合支援法10年の振り返りと今後の展望」と題し、
9月9日(金)に収録した学習会の様子を期間限定でオンデマンド配信いたします。
■配信日時:令和4年9月26日(月)~令和4年10月28日(金)
※延長しました
■内容:
【第一部 講義】
①「工賃と利用者の働く」(52分)
講師:元・社会福祉法人東京都手をつなぐ育成会理事 中野 正義 氏
②「就労系通所施設の高齢化とその課題 ~通所施設の役割を考える~」(45分)
講師:社会福祉法人同法援護会立川福祉作業所 副所長 木村 泉 氏
【第二部 パネルディスカッション】
「障害者総合支援法10年の振り返りと今後の展望」(68分)
パネリスト:元・社会福祉法人東京都手をつなぐ育成会 理事 中野 正義 氏
社会福祉法人恩賜財団東京都同胞援護会 立川福祉作業所 副所長 木村 泉 氏
社会福祉法人嬉泉 板橋区立赤塚福祉園 施設長 小池 朗 氏
コーディネーター:社会福祉法人同愛会東京事業本部 古山 恵治 氏
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▼詳細はこちら(*PDFの案内文をご覧になれます)
▼動画のご視聴はこちら(*知的発達障害部会のHPにアクセスします)
講師:坂井聡氏(香川大学教育学部教授)
日時:2022年8月3日(水)13:30~16:20
開催形式:Zoomによるオンライン形式
※参加された皆様へ
アンケートへのご協力をお願いいたします。
⇒ 参加者アンケートフォーム
【研修会報告】
今年度最後となる第5回研修会は、新型コロナウイルス(オミクロン株)の感染拡大の中、オンラインで行いました。2020年度第3回から今回まで、オンラインの実施は8回目となります。感染対策として対面で行うことは控えてきましたが、これほど長い期間にわたってのオンライン実施は予想できず現在に至っています。
さて、第5回研修会はこの10年間に亘って「個別支援計画」をさまざまな視点からとらえ、学習してきました。新年度の計画を立てるにあたり、1月の開催はちょうど計画作成前の時期であることもあり、毎年多くのご参加を頂いています。
今回はこれまでの総括として、講師の綿先生には重要なポイントを振り返りつつ、テーマとして取り上げたライフステージに沿う計画の講義をお願いしました。
また、事例においてはサブタイトルである「超高齢社会に求められる支援計画」について当事者及び保護者、兄弟を含めた家族支援のケースカンファレンスを行いました。
本人の訴えと客観的な支援の基準の両方から考えて短期、長期的な目標を立てることをグループワークにより行い、オンラインではありましたが各グループの熱のこもった話し合いが聞こえてくるようでした。
コロナ禍の中でも超高齢社会へ確実に進む中、自治体では地域生活支援拠点事業の取り組みが始まっています。高齢期のライフステージに沿った個別支援計画作成にあたり、当事者にとり希望の持てる将来設計を考える指針となる研修会であったと感じました。
(担当 野崎克己)
【研修報告】
主題:重症心身障害児者の支援の基本と実践
『重症心身障害児者の食事
~一人ひとりに合った食形態と介助~』
日時:2021年11月6日(土)13:00~16:30
形式:Zoomによるオンライン研修
講師:下川和洋氏
(NPO地域ケアさぽーと研究所理事
・女子栄養大学/白梅学園大学非常勤講師)
大高美和氏
(NPOゆめのめ理事長・管理栄養士)
第4回研修会を11月6日(土)にコロナウィルス感染予防のため、リモートで行いました。講師は昨年に引き続き、NPO法人ゆめのめの理事長、大高美和先生とNPO法人地域ケアサポート研究所理事,下川和洋先生のお2人にお願いし、重症心身障害児者の食について、お話をいただきました。
大高先生からは、管理栄養士の視点とお母さんとしての立場から、食形態の意味、それを作るための最適な器具やとろみ剤などを様々なエピソードと共にご紹介いただきました。
医師から処方されている栄養ドリンクが栄養面で足りないものがあることや、とろみ剤を使った水分での服薬が薬効に影響があることなど、今まで大丈夫と信じて疑わなかった事も、しっかりと見直さなければならないと強く思いました。
また、今まで利用者さんに諦めていただいたメニューも工夫次第で、見た目も味も美味しく綺麗に提供できるんだとわかり、頑張ってみようとやる気パワーをいただきました。
下川先生からは、摂食に関わる身体の機能と介助方法の基本を昨年度に引き続きご指導いただいた上で、利用者の評価をどのようにしていけば良いかをご講義いただきました。
利用者さんの姿勢の様子や食事場面の映像を観ながら、評価表をもとに受講された皆さんがそれぞれで評価を行い、その後のグループ討議で評価を元に支援を考えていただきました。
同じ映像を見ても、異なる評価がなされていたり、評価する支援者の力量や視点が利用者の支援に大きく関わっていることを痛感しました。利用者さんに提供する食事の形態は、以前に比べればかなり改善されていることは確かですが、分業化が進み、提供された食形態の食事を支援者は迷うことなく提供しているのが現実ではないでしようか? 今、自分が利用者さんに提供している食形態が、「本当にこれで良いのか、もしかしたらもっと違う形態が安全に美味しく食事ができるのではないか」ということを、食べることの基本をしっかり頭に入れた上で、アンテナを張って評価していくことの大切さを学びました。
参加者が例年に比べ少なかったことが残念ですが、有意義な研修でした。今回もスタッフ一同で、機械トラブルをおこさないようにとリハーサルを重ねましたが、研修の開始直後に映像のトラブルがあり、ご迷惑をおかけしたことを深くお詫び申し上げます。
最後に、評価のモデルとして、映像でご参加いただいた大高先生のお嬢さんと映像作成にご協力いただいた、フローラのスタッフのみなさんに感謝申し上げます。 (担当 佐藤真澄)
第3回研修会は緊急事態宣言下ということもあり、オンライン研修となりました。
「コロナ時代の支援~みんなで語ろう これからの支援~」をテーマとして講師に全国手をつなぐ育成会連合会 常務理事の又村あおい氏をお迎えしました。コロナ禍の支援の現状や課題はもちろん、今後の展望や支援の行く先などをご講演いただきました。
都通研の年間テーマは、「今、自分たちの支援方法を再考して新たに創り出す工夫」。コロナ禍にあってもその精神は変わることなく、ニューノーマルの中で「新たに創り出す」をプチシンポジウムで共有できたと思います。
今回は関心をいただいた31名の方にご参加いただきましたが、終了後アンケートからは、「希望をもって明日の支援に臨んでいきたい」との思いが伝わってきました。
(担当 名古屋明音)
都通研第2回研修会は、コロナ禍にあり第1回に引き続きオンラインによる研修で開催いたしました。
第2回研修会では、「発達障害(自閉症)をとらえなおす」というテーマで企画しました。
都通研の年間テーマである「今、自分たちの支援方法を再考して新たに創り出す工夫」に基づき、発達障害(自閉症)の利用者への支援をとらえなおすことを主眼にこの研修会を開催いたしました。今回、このテーマに多くの関心をいただき、通所施設の支援スタッフ中心に85名の参加となりました。
講師には、香川大学教育学部で活躍されている坂井聡先生をお招きしコミュニケーションの視点から多くを語っていただきました。坂井先生の講義の中心には常に障害(自閉症スペクトラム)を理解するという視点に立ち、今までの研究や実践による幅広い知識と様々なツールを開発なさってきた経験から導き出されたお考えから、利用者中心に考える支援はどうあればいいかという視点に立ち「その人はどう考えているのだろうか」、「何を苦手としていて、何に困っているのかを考えてみる」ことから支援にかかわる人自身が変わることの重要性を講義全般において示されていました。
坂井先生は、施設における実際の支援状況で問題となっていることを挙げられました。
①自閉症スペクトラムを理解して支援できるスタッフの不足
②凹に焦点をあてられることが多い
③問題行動に厳しく対応することで抑え込むという発想が強い
④構造化が発達の妨げになるかもしれないという考え方もある
ということにより、研修のテーマの「発達障害(自閉症)をとらえなおす」ことが今こそ必要だとされています。また、自立とは何かという自立観の時代の変化があることを前提に本人の「周囲に受け入れられない要求・注目・拒否・感覚などの行動にも」コミュニケーション行動として受け入れ、環境因子として支援者は、その人らしく生きることを支援するには、どうすればいいかということを考えようと問いかけられています。次に「自閉症スペクトラム」についてどういう人なのか、何に困っているのかなどを整理していただき、その人についての理解することとはどういうことか、その視点および対応の原則、一人でできるということへの支援方法はどのようにすればよいか、視覚的な情報を使い、見通しが持てるようにし、自発的で機能的なコミュニケーションを育て本人に興味あることを大切にするための対応の原則を示され、その原則の一つである構造化の視点を具体的に示され位置づけてられています。構造化と共に「問題行動にかわるコミュニケーションの手段の練習」をすることなどの代替コミュニケーション手段を支援者が練習することにより「うまくマッチングできれば適応した行動をとることができる」ことを示していただきました。
今回、坂井先生の講義により自閉症をとらえなおすために様々な角度からお伝えいただき、参加者も元気と可能性を感じることができたと思います。今までの支援のあり方に、うまくいかないことを本人や誰かに原因があるのではなく、利用者を中心に考えることで活路が見出せる可能性があることを、環境の一部である支援者や社会が変化すること、見方ややり方を変えることで、さらなる可能性があることに気づけたことと思います。
共感的にかかわること、肯定的にかかわること、視覚的な支援をすすめること、寛容になることが大切とされています。それでもなお、まだまだと先生は最後に「あなたはあなたでいいはずなのだけれどね」と言わざるをえない現実があることを問いかけられています。 (担当 塚本耕三)
第3回、第4回と同様にZoomによるオンライン形式での開催となり、80名近い方に参加していただきました。多くの方に参加していただき感謝申し上げます。
第5回のテーマは「個別支援計画を再考するⅣ」と題して、シリーズ4回目の企画になりました。利用者支援の中心になる個別支援計画が、前年の焼き直しの形だけの計画になっていないか、個別支援計画作成のknow-howを学ぶのではなく、作成のための必要な視点の確認、支援者としての意識の持ち方を学ぶ機会になったかと思います。
今回の研修を通して印象に残ったこととしては、「日中活動」「居住」「後見」のライフステージ毎の課題にしっかりと向き合っているか?将来を見据えた個別支援計画になっているか?という、日々目の前の忙しさに追われがちな現場の職員にとっては、気づくことが難しい視点を、綿先生に事例を交えてわかりやすく説明していただきました。さらに、サブテーマである「日々の記録」については、支援課題の因果関係を考えるとき、多くの仮説が必要となるため、日々の記録がとても重要であること。また、個で支援するのではなく、チームで支援する際に共通の理解が大切で、本質的な課題解決を目指すためのエビデンスとなるよう、記録の重要性をお話ししていただきました。
そして例年第5回は、綿先生の研修の醍醐味でもあるグループワークを、Zoomのブレイクアウトセッション機能を活用して4人一組のグループを作って行いました。初めてお会いする受講者同士でしたが、初めに使い方のレクチャーも含めたアイスブレイクを行い、後半には集中して意見交換が出来たようです。講義を聴くだけのインプットでは終わらず、自分の意見を話すアウトプットを行うことで、より深い理解につながったかと思います。
今年度は新型コロナ感染症の影響で、研修会の在り方も大きく変わることになりましたが、オンライン研修の普及のおかげで、また移動時間の削減にもなり、多くの方に参加していただける機会となりました。これからも新しいテクノロジーも活用しながら、温かい支援につながるよう研修会を企画していきたいと思います。
(担当 長谷茂雄)
新型コロナウイルス感染予防のため、第3回から引き続きリモート研修というスタイルで実施しました。
東京都の他、宮城県、長崎県、長野県など全国から多数の参加者があり、職種も支援食のほかに栄養士、管理栄養士、看護師、ST、OT、PT、特別支援学校教員、歯科衛生士、ご家族と多岐にわたり、今回のテーマ「重症心身障害児者の食事支援~楽しい食事のために~」への期待度が伺われました。
下川先生から、食に配慮を要する方々の説明から始まり、食に関わる体の機能、嚥下の詳しい動き、食欲と味覚の影響や感覚過敏や感覚鈍麻など基本的な内容を学んだあと、実際にヨーグルトやビスケット等を食事介助にありがちな姿勢で食べてみる実技を行い、日頃の食事支援について振り返る大きなヒントをいただきました。
また、摂食機能の発達過程やその発達に応じた食形態、食事時の姿勢やスプーンの使い方、感覚過敏の方への対応についてご教授いただき、日々接している利用者さんの摂食機能の判断やその評価についてお話をいただくことで、今回のねらいでもある日々の利用者さんの食事について考える視点を学びました。
大高先生からは、「楽しく笑顔になる食事の実践」として、管理栄養士と母親の視点で、専門的なお話を食事作りの苦労話を盛り込みながら、食形態の展開例や調理器具、ミキサーの使い方など、専門家そして実践者ならではの貴重なお話を聞くことができました。
好きなものを好きなところでおいしく楽しく安全に食べるという当たり前のことが、障害がある事で諦めてしまったり、栄養補給を重視するあまりに食の楽しさを無視しているようなことがまだあるのが現実ですが、その状況を変えていく明るさとパワーのあるお話は、参加者に大きな刺激を与えてくださいました。
最後に、2回目のリモート研修でしたが、開始早々、音声や映像が途切れたり、大高先生の講義中にバッテリー切れが発生し、参加者の皆さんに再入室していただいたり、様々やトラブルがあったことを心からお詫び申し上げます。
アンケートの中にもう一度お二人の先生の講義を受講したいという希望が多数寄せられていました。また、トラブル多発の研修会運営に温かく厳しいメッセージをいただいたことを心から感謝しております。
今回、リモート研修のメリットとデメリット両方を経験し、担当運営委員一同、反省するとともに、長引くコロナ禍の中、リモート研修が主流になることを考え、今回の失敗を繰り返さないように、リモート研修の運営を磨いていきたいと思います。
ありがとうございました。 (担当 佐藤真澄)
テーマ:「高齢の知的障害者の支援」
日 時:2020年10月1日(木)14:30~16:45
講 師:木下 大生氏 武蔵野大学人間科学部准教授
コロナウィルスの影響により今年度第1回、第2回は中止となり、感染予防を考慮してオンラインによる初めての試みとなる研修会となりました。
企画の検討を重ねた結果、時間は通常より短い2時間に設定し、オンライン参加が難しくならないように都通研ホームページに申し込みフォームを設定。参加者には事前にガイドを配布するなど、Zoomを初めて使う方にもわかりやすいよう準備を行いました。
研修中の質疑やグループワークなど、より高度な内容にするためには、さらなるオンラインセミナーの主催者としての知識習得が必要なことは今後の課題でしょう。
オンラインによる初めての研修会でしたが、多くの参加を頂いたことから、あらためて高齢の障害者支援に対する関心が高いと感じました。
木下先生の講義は、統計上の数字を示した高齢化の現状から今後さらに高齢化が進むであろうことに伴う支援の困難や重要性を感じながらも、引き込まれる導入で始まりました。
今回の主題である認知症についての話は、基本的な内容のわかりやすい説明があり、一般の方と障害のある方の罹患の違いや気付きづらさ、初期症状が心身に表れることの発見から予防とアセスメントに至るまで丁寧な説明があり、施設職員として現場の支援にとても参考になると感じられました。
講義の終盤で認知症ケアの視点と環境についての話の中では、高齢の利用者に対して職員が当事者の権利、尊厳を守りつつ、年を重ねるに応じて「獲得」から「安定」に個別支援を移行する必要があるという言葉を印象深く覚えています。
高齢の障害者のテーマは大きく広いものであり、今後もさまざまな視点から支援を深めていくことが必要であることに、あらためて気づかされる意義のある研修でした。
(担当 野崎克己)